サソリに注意!夏のスペイン
スペインには日本とはまた違った多様な生態系があり、サソリもそのひとつです。
日本では本州には生息しておらず、沖縄県八重山諸島や東京都小笠原諸島などで見られる程度です。
しかし、スペインでは地中海から南部(アンダルシア)をメインに広く分布しています。
この記事では、スペイン留学/旅行中に遭遇する可能性のあるサソリについて、
その特徴、遭遇しやすい場所や対策などについてご紹介します。
(参考記事:Euro Weekly News「Five scorpions to watch out for in Spain」2025年8月17日)
スペインに生息する主なサソリの種類
1. Buthus occitanus(ブトゥス・オシタニクス)
南スペインで広く分布。黄色っぽい体をしており、刺されると強い痛みや腫れを引き起こします。
アンダルシア地方に滞在する場合は要注意です。
2. Buthus ibericus(ブトゥス・イベリクス)
イベリア半島全域に分布。オシタニクスとよく似ていて、刺されると局所的な痛みや炎症を伴います。
3. Buthus gonzalezdelavegai(ブトゥス・ゴンサレスデラベガイ)
2024年にドニャーナ国立公園で新発見された種。砂地や砂丘に生息しています。
新種で研究中ですが、他のブトゥス属と同様に刺されると痛みや不快感を引き起こす可能性があります。
4. Euscorpius flavicaudis(ユースコルピウス・フラビカウディス)
北部〜中央スペインで広く分布。黒っぽい。
小型で人に対してはほとんど無害。むしろ人を避ける傾向があります。
5. Euscorpius italicus(ユースコルピウス・イタリクス)
山岳地帯に多い種類。4.フラビカウディスと似ていて、大きさとしてはやや大型ですが毒性は弱く、人体への危険性は低いです。
サソリに遭遇してしまったら?
スペインのサソリの特徴
繰り返しになりますが、スペインのサソリは一般的に小型です。
体長は3~7cm程度で色は淡い黄色から濃い茶色まで多様です。
大きめなサソリに遭遇するとびっくりしてしまうかもしれませんが、サソリ側も人間を怖がり、逃げることが多いようです。
遭遇したときの対処
・サソリは基本的に攻撃的ではなく、自衛のために刺します。
・見つけても慌てず、刺激せず、静かにその場を離れましょう。
予防策
・靴やベッド周り、寝袋などは使用前に必ず確認する。
・山や庭仕事をする際は手袋を着用。

刺された場合の応急処置
ちょっと生物の授業のような話が混ざりますが、スペインのサソリの毒は主に神経毒性であり、獲物を麻痺させるように設計されています。
通常であれば腫れ、痛み、かゆみがある程度です。
ただし、アレルギー反応が起こる場合もあるので、医療機関の受診をおすすめします。
Buthus種は特に毒性が強いといわれていますが、それでも致死例はまれだそうです。
刺された際の自分でできる応急処置:
- 石けんと水で傷口をきれいに洗う
- 冷やして腫れや痛みを抑える
- 鎮痛薬を使用してもよい
- 症状が強い場合や、子ども・高齢者・持病がある留学生はすぐに医療機関を受診
海外旅行/留学時はしっかり保険に入ろう
フリのようになってしまいましたが、とかく海外では日本では想像もしなかったような事件が起きがちです。
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