ロンドンやパリよりスペイン-海外在住者が住みたい街ランキング
ロンドン、パリ、ローマはその歴史と文化、商業で有名だが、海外在住者からはそろって人気がない。
ミュンヘンを本拠とする海外在住者のネットワーク「インターネーションズ」の調査で、この3都市は医療、安全、ワークライフバランス、住居費などで最低級の評価を受けた。調査は計173カ国出身の1万5000人余りを対象に実施した。
インターネーションズの設立者で共同最高経営責任者(CEO)のマルテ・ゼーク氏は「ニューヨークや東京、パリ、香港、ロンドンなどに在住する人は手ごろな価格で住居を確保するのに苦労しており、総じて自身の経済的状況に満足していない。ワークライフバランスにも不満を持っている場合が多い」と解説した。
海外在住者の人気上位10都市にはスペインから4都市が入った。スペイン第3の都市、バレンシアが気候、住居費、医療などで高い評価を得て人気1位だった。2位はバレンシアから約100マイル(約160.9キロメートル)離れた同じく地中海沿いの都市アリカンテ。コスタ・デル・ソル(太陽海岸)の中心地マラガと首都マドリードがそれぞれ6位と9位となった。
大都市を見ると、ローマが65位と下から2番目。仕事の満足度、現地のキャリア機会、職の安定、ワークライフバランスなどを考慮した「都市のワークライフ」カテゴリーでは最下位だった。この基準ではソウルが61位、香港が59位。
パリは全体で61位。個人的経済状況と住居費に不満が多かった。ロンドンは51位、ニューヨークは34位となった。
調査は3月に実施されたため、新型コロナウイルスの影響を完全には織り込んでいないものの、仕事や生活を再評価する中で人々が大都市を離れようとするという今年見られるトレンドはつかんでいる。
提供:Bloomberg
元記事:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-27/QKEA4TDWLU6G01